2016/11/30

定期預金で満足する富裕層が重視する「シャープレシオ」

(写真=PIXTA)

富裕層と言われる人たちの中には、銀行の定期預金の金利に満足しているケースが少なくないようです。

銀行や証券会社では、運用商品を販売するセールストークとして「銀行の定期預金は金利が低いので、積極的に運用しませんか」「銀行の定期預金の利息ではインフレに負けるので実施的には目減りしてしまいますよ」などといった文句がしばしば使われます。

それらは決して誤りとは断定できません。それでもなぜ定期預金で満足できる富裕層がいるのでしょうか。そこには投資で成功するために不可欠なリスクに対する考え方が隠されています。

リスク=不確実性

富裕層が定期預金で満足できる理由は、彼らはリスクの意味を正しく理解し、リスクをコントロールしようとしているからです。

政府は貯蓄から投資へと、国民の貯蓄をリスク商品へとシフトさせようとしてきました。NISAのような制度も新たに導入され、投資が国民にとって身近なものになったのは事実です。投資に関するセミナーが数多く開かれ、インターネットの普及とも相まって、全体として投資に対する知識や情報はかつてとは比較にならないほど容易に、そして豊富に手に入れることができるようになりました。

リスクとは「危険性」であると思い込んでいる投資家は少なくありませんが、これは誤りです。リスクとは「不確実性」です。言い換えれば、投資においてリスクとは「ブレ」もしくは「変動の大きさ」を表すものです。

例えば、投資信託を購入するときにはファンドのリスクについて説明を受けるはずです。「為替リスク」「金利変動リスク」「カントリーリスク」「流動性リスク」など投資信託はその中身に応じさまざまなリスクを内包しています。

外国の債券に投資している投資信託であれば、為替の影響を受けることになる。円高になれば基準価額は下落するし、円安になれば基準価額は上昇するでしょう。円高だけがリスクではありません。円安もリスクであることを理解している投資家は意外と少ないのです。

仕組み債といわれる金融派生商品(デリバティブ)を利用した商品では、日経平均株価や為替相場など対象とする指標が上昇することで債券が満期を待たずして早期償還され、投資家は予定していた期間、予定の利回りで運用できなくなることがあります。相場が上昇しているときには「持たざるリスク」という表現が使われることもあります。つまり、リスクとは必ずしも後ろ向きではなく、中立的であり、客観的な概念なのです。

投資がうまくいかない人の特徴

「ハイリスク・ハイリターン」という言葉はしばしば耳にするでしょう。ハイリスクということは当然ブレが大きいということです。価格が大きく上昇する可能性もあるし、大きく下落する可能性もあるということです。

定期預金は当然ながらローリスク・ローリターン。それに対し為替リスクのある外国債券などはハイリスク・ハイリターンといえます。さらに、投資信託の販売手数料や信託報酬などのコストによってリターンは削られているということにも注意が必要です。

リスクとリターンの関係を考えるときに富裕層が最も重視するのはリスクです。逆に投資がうまくいかない人はリターンにばかり目を奪われがちです。外国債券を購入するにあたり、為替相場がどのように動くかを予想することは誰にも分かりません。リターンをコントロールすることは不可能です。しかし、為替ヘッジを付けるといった方法により為替リスクは回避することが可能です。リターンはコントロールできないが、リスクはコントロールすることが可能なのです。

「シャープレシオ」という考え方

リスクを取らない投資が優れているというつもりはありません。定期預金による運用が実際には多くの人にとって魅力的ではないのは事実です。投資で重要なのはリスクとリターンの関係を正しく認識することです。

競馬と株式投資を例にリスクとリターンの関係を比較してみよう。100円で買った馬券が110円で払い戻されれば、リターンは10%です。一方、1万円で買った株を1万1,000円で売却できれば、やはりリターンは10%です。

同じ10%のリターンですが、両者ではリスクの大きさがまったく違います。競馬では100円の馬券がわずか数分のレースの結果次第で紙くずになってしまうこともあれば、万馬券となり100倍以上の配当になることもあります。

株式投資では、少なくとも上場株が翌日に紙くずとなってしまうということはほとんどないでしょう。逆に一日で数倍の値段に高騰するということもめったにないといえるでしょう。

両者の比較で重要なのは10%のリターンを得るためにどれだけのリスクを取ったかです。10%のリターンを得るために競馬では大きなリスクを取らなければいけないですが、株式投資では競馬に比べてはるかに少ないリスクで済みます。

このリスクとリターンの関係を数値で表したのが「シャープレシオ」です。平均収益率から国債などの無リスク利子率を差し引き、それを標準偏差で割ります。リスク1単位に対してどれだけリターンがあったのかを求める算式なのです。この数値は高いほど好ましいです。この数値で投資信託の運用担当者の力量を判断することができます。

運用成績だけを純粋に比べるならリターンだけで事足ります。しかし、運用のうまさや効率を考慮するとシャープレシオの考え方が重要となります。シャープレシオを少し考慮するだけで、運用の効率はアップするかもしれません。

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