2020/08/31

GAIAのプライベート・ファイナンシャルプランナーが弁護士に質問!転ばぬ先の相続対策~前編~

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事例から学ぶ 転ばぬ先の相続対策~前編~

4回目のテーマは「相続」です。今回はスペシャルバージョンとして、外部から専門家をおよびしてお送りします。

※本座談会はウイルス感染拡大防止の観点から、対談中のマスク着用、対面席へのパーティションの設置、短時間での写真撮影などの対策を行い実施しております。

 

「相続」は「争族」と呼ばれるほどトラブルになりやすいものですが、事前の対策次第でお金・時間・労力を最小限に留めることができる可能性があります。

今回は、弁護士法人丸の内ソレイユ法律事務所から弁護士の千屋全由(ちや・まさよし)氏をゲストに迎え、トラブル事例を通じて、事前にどのような対策ができるのかを伺っていきます。

それでは早速まいりましょう。最初の事例です。

事例①「そこまで親しくないため踏み込んだ会話ができず、もやもやが残る・・・」

 新 屋  本来の相続人が先に亡くなっており、代襲相続のケースです。兄弟間であれば、今は多少疎遠になっていたとしてもそれなりにコミュニケーションはとれますが、あまり話した記憶がない叔父・叔母と手続きを進めていかなければならない場合、うまくコミュニケーションがとれない、という話を聞きます。今後もこういったケースは増えていくと思いますが、どのような点に気をつければいいでしょうか。

新屋PFP①
写真=プライベート・ファイナンシャルプランナー|新屋 真摘

ソレイユ_事例①

 千 屋  どこに主眼を置くかですが、被相続人となる方(イラストの「祖母」)が遺された方々に「こうして欲しい」という希望があるのであれば、生前対策として遺言などを書いていただく。それが法律的に一番初めに考えておくことですが、そういった法律以外のところで遺された人たちで円満に進めていこう、というのであれば、存命の間からどうコミュニケーションをとっていくかが重要になってきます。

ソレイユ千屋先生
写真=弁護士法人丸の内ソレイユ法律事務所弁護士 | 千屋 全由

 

 新 屋  弁護士の先生というと、トラブルに巻き込まれたときに相談する相手というイメージがありますが、例えばこのケースで言うと、祖母が亡くなる前に相談に来られる方もいらっしゃるのでしょうか。

 千 屋  そのようなご相談は結構あります。例えば親御さんの財産管理について成年後見などのご相談や、(このケースの)祖母が遺言を残しておきたい、あるいは子供世代で揉めたくない、という理由でのご相談もあり、あらかじめできることはそれなりにあります。

 新 屋  みなさん、「争族」はできれば避けたいと思っていると思います。これまで弁護士さんへの事前相談のイメージがあまりありませんでしたが、あらかじめできることがあればお伝えしていきたいと思います。

ありがとうございました。
続いての事例も同じく不動産関係ですが、こちらは実際に結構揉めたケースのようです。

事例②「これは絶対、自分がもらう!」

 新 屋  相続人(兄弟)間で、資産価値の高い物件を巡る争いが起きたケースです。父親は自宅(以下イラストの「本人」=兄と同居。自分の世話をしてもらうことを前提に父親が購入したもの)とは別に資産価値の高い物件を保有していました。自宅が兄に遺されることを理由に、弟はもう一方の高資産物件はすべて自分がもらうと主張し、揉め始めました。話し合いをしようにも、主張を繰り返すばかりで話し合いにならず分割が一向に進みません。

そうこうしている間に今度は叔母が他界。そこで叔母の土地を弟に、高資産物件は共有、自宅は兄という分割案を提示するも話し合いにならず。ヒステリックになる弟と交渉ができず精神的な負担が重たくなり、結局高資産物件はすべて弟が相続したそうです。

揉めてどうしようもないから弁護士さんにご相談する、という事後的なイメージを持っていましたが、このケースだと事前に何か打てる手があったのでしょうか。

 

ソレイユ_事例②

 

 千 屋  結構入り組んでいる事案というのが第一印象です。父親の相続の話に叔母の家の話がからんできてしまっています。この2つは別々の問題で計算が一緒くたにできない話。かなり揉めると思います。切り分けが難しい上に感情的な部分もあり、実際にどう財産を切り分けして納得できるか。話し合いでは解決が難しそうです。話し合いがつかないため調停や審判に持ちこんだ場合、法定相続分に従ってどう分配をするのか、現物でもらうのか等で調整・解決を目指すことになりますが、納得する結論に落ち着くかどうかは不明です。

あらかじめ対策する場合には、まず父親が自分の財産をどうするかを決める必要があります。相続税対策と同様の話となりますが、不動産にはこういうものがある、金融資産にはこういうもの、というように資産全体を把握したうえで、相続が発生した場合にどのような状況になりそうなのかを考えます。遺言で対応できそうか、信託で誰かに集約して預けておくのか、揉めたときにどういう分配になってしまうのか等、検討が必要でしょう。

ただ、対策を取ったほうがよいのではと思った時に既に父親が認知症を発症しているというような場合には対策も取りづらくなってきます。今回のケースは、シミュレーションしてあらかじめ対策をとっていく必要性が高かった事案だと言えます。

 新 屋  これは地方でもよくあるパターンのように思います。息子と同居している父親がいて、同じ土地にお姉さんも住んでいて等、広い土地に何人も住んでいるケースです。最初から弁護士さんに相談、というのは敷居が高いと思いますが、誰に相談すればいいのでしょうか。

 千 屋  賃料収入などがあれば確定申告をしているはずですので、税理士さんが一番近い専門家になると思います。

 新 屋  税理士さんが法律事務所に相談にいくことはありますか。

 千 屋  なくはないです。ただ、親族で揉めている状態、または将来的な紛争が見込まれるケースでは、税理士さんが間を取り持つようなことはできないので、税理士が依頼者に対し弁護士へ相談を勧めたり、また、弁護士を紹介してあげたりするということが多いと思います。

 

後編では、高齢社会ならではの事例が続きます。

>>GAIAのプライベート・ファイナンシャルプランナーが弁護士に質問!転ばぬ先の相続対策~後編~

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