2020/02/04

金融老年学(ジェンロントロジー)に学ぶ「資産寿命」

(写真=Lucky Business/Shutterstock.com)

2019年6月に発表された金融審議会市場ワーキング・グループの報告書「高齢社会における資産形成・管理」は、結果的に私たちに厳しい現実を突きつけることとなりました。老後資金はおおむね「2,000万円」不足するというのが、本報告書の趣旨です。

人生100年時代、定年を迎え老後に突入する人も他人事ではありません。豊かな老後を過ごすために必要な「金融老年学(ジェンロントロジー)」の考え方をお伝えしましょう。

金融老年学(ジェンロントロジー)とは

金融老年学は、正式名称を「ファイナンシャル・ジェンロントロジー」と言い、1980年代後半に米国で生まれました。その背景には、米国社会の長寿化やリタイア後の資金計画に対する意識の広がりがあります。

金融老年学では、老後に必要となる支出(食費、家賃、生活費、介護費用など)に着目しつつ、顕在化する課題(認知症など)にどう対応するのかを検討していきます。目指すのは「資産寿命」の伸長です。

資産寿命を伸ばすためにできること

金融老年学の考え方を踏まえて、資産寿命を伸ばすためにできることを掘り下げてみましょう。冒頭で紹介した報告書には、資産形成としての投資について取り上げており、具体的には「長期・積立・分散」による投資を推奨しています。そのうえで、「現役期」「リタイア期前後」「高齢期」の3つのステージに分け、それぞれの段階でしておきたい準備について言及しています。詳細は次のとおりです。

●「現役期」にしておきたいこと

「現役期」の段階から老後の準備ができるのであれば、資産形成は「長期・積立・分散」をベースにした投資が推奨されています。長期・積立・分散投資をすることによって、収益のバラつきを減らしながら、資産を形成できるためです。過去の運用結果からは、保有期間が5年だとマイナスリターンも発生する可能はありますが、保有期間が20年を超えるとプラスリターンに収れんするとされています。

●「リタイア期前後」は老後の準備を

「リタイア期前後」から老後の準備をはじめる場合は、現在の就労状況や今後の見込みについて考慮に入れつつ、現在の資産状況や退職金等を踏まえて資産管理を行っていく必要があります。65歳定年であったとしても、老後は20~30年という長期間にわたります。そのため、最低でも20年前後で行える資産形成・管理をベースに、必要に応じて日々の収支を改善していくことが求められます。

「高齢期」の注意点

「高齢期」にできる対策としては、まず、中長期的な生活資金の確保が最優先です。そこで、保有資産や年金などの収入と、住居費や食費を含む支出のバランスを見直すことからはじめましょう。当然のことながら、年金などの収入で賄えない部分に関しては、預貯金等を取り崩すしかありません。医療費や老人ホーム入居費なども考慮に入れつつ、堅実で再現性のあるマネープランを立てておきましょう。

また、認知症の対策も欠かせません。認知・判断能力の低下や喪失に備え、他者のサポートや継続できる金融サービスも検討するようにしてください。具体的には、資産の管理方法や金融資産(通帳なども含む)のありかを親類と共有したり、金融機関各社が提供している認知症への対応を考慮した金融サービス(信託サービス等)の活用も視野に入れたりなど、あらかじめ考えておくことが大切です。

リタイア後の資産をどう守るか

高齢化が進んでいる今、私たちは個々人でリタイア後の資産を守るための備えが必要です。金融老年学のエッセンスを踏まえ、資産寿命を伸ばしながら、状況に応じて必要な対策を講じていくことが求められます。できるだけ早い段階から、リタイア後の資産を守る準備をはじめていきましょう。

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